1984年10月1日に札幌で飲むことになったのは、9月26日の美国ユースホステル開所13周年記念に参加した流れで長居してしまい、9月末で葛西さんの所の仕事が終了したヘルパーたちに誘われたから。

プータロー(風太郎)になった彼らが居るあちら側にもこちら側にも自分の居場所がないと感じてしまったら、その境界に留まってどちらかの扉が開く予兆を待つしかなく、札幌駅で彼らと別れた後、またひとりのツーリングを始めたのでした。

出発が遅くなったため、その日は室蘭まで。国道230号沿線にある洞爺湖を見下ろす5つの展望台に気付かず、停まることもなくスルー。洞爺湖温泉街と昭和新山もスルー。

壮瞥公園からの素晴らしい洞爺湖の眺めを独り占めできたから、結果良かった。「ブルーガイドパック北海道」に載っていた洞爺湖を俯瞰したイラストに「壮瞥公園」という文字を今になって発見。案内標識も無くて、偶々行くことができた超穴場的な場所でした。

洞爺湖の旧展望台は今?

壮瞥公園から眺めた洞爺湖 - 1984年
湖面から約80[m]高台の壮瞥公園から洞爺湖を望む。湖に浮かぶ中島は、左から弁天島、観音島、饅頭島、大島の4島の総称。

当時、ガイドブックに載っていた展望台は、その地図上に双眼鏡マークが記された武四郎坂、観湖台、洞爺湖展望台という名称のドライブイン、大観望、見晴台の5か所。国道230号沿線にあったが説明書きは無し。現在残っている展望台は洞爺湖展望台(サイロ展望台駐車場)のみで、ビューポイントパーキングのひとつ。他の展望台の末路は?1984年10月2日撮影。

洞爺湖の北側湖畔、洞爺湖町の洞爺町地区(旧・洞爺村)から北海道道66号を使って緩い斜面のカルデラ壁を上り、その上の台地に出ると国道230号に接続します。湖畔から標高差で約80[m]上ったところに、道道66号をショートカットする形で「武四郎坂」という道があるのを地理院地図で見ることができます。

地理院地図で1970年代の空中写真を見ると、「武四郎坂」と現在の武四郎坂駐車公園の周辺には、伐採されたのか樹木がほとんど生えておらず、かつて武四郎が「湖の眺めがすばらしい」と絶賛したのも頷けるほどの洞爺湖の眺望だったかもしれない。現在は成長した樹木に遮られ、どちらからも湖は見えないようです。

カルデラ壁を上りきった台地の際を通っている国道230号からは、樹木の葉が落ちた季節であれば、木々の隙間から洞爺湖が見えるはず。(そんな季節にツーリングはしないのでストリートビューで確認)

この辺の地名は、旧・洞爺村の香川と成香。開拓当初は「ニナルカ」と呼んでいた、アイヌ語由来の地名。漢字で書くと仁成香。開拓が進むにつれて北部と南部が区別されるようになり、後に北部が香川に、南部が成香に地名変更。

そんな台地の上にあった観湖台と大観望。前者は「観湖台」というバス停のそばにあって、2016年9月から配布された洞爺湖エリアドライブマップ(表紙の写真は壮瞥公園から見た洞爺湖!)にも載っていますが、案内標識や駐車場は無く、何人(なんぴと)も通り過ぎること必至。

後者の大観望。京都大学防災研究所ニュースレターNo.17の「2000年有珠山噴火」記事中に「洞爺湖西岸の地殻変動観測地点(大観望)から見た有珠山と洞爺湖温泉街」という写真がありました。大観望と言うからには好展望地だと思うのですが、情報が見つからない。

最後に見晴台について。『ウィキペディア』四十三山のページに洞爺湖温泉町全景の写真があり、「通称見晴台から望む洞爺湖温泉街。……その背後が四十三山」という説明文付き。洞爺湖温泉の西側高台から撮影したと推測されます。

2000年に発生した有珠山噴火では、洞爺湖温泉から当時の国道230号を約2.7[km]進んだ国道および並走する町道泉公園線の道路上に西山山麓火口群が出現。火山活動によって破壊された国道部分はそのまま保存されることになり、新・国道230号は別ルートで復旧。

西山西火口群から旧国道230号を洞爺湖温泉へ下りていく途中、半径200[m]ほどのU字カーブ出口付近に駐車スペースがあります。1976年の空中写真でも確認できたここが、見晴台と呼ばれていた展望台かと思います。

武四郎坂や観湖台、大観望、見晴台といった展望台は、それぞれに理由や事情があって展望台であったことを忘れ去られたのでしょう。これら忘却的展望台と洞爺湖展望台、後のサイロ展望台を比べれば、後者が人気第一位になったのは当然のことだと思いますね。

関連する他の二輪旅写真

1984年9月26日、美国 Y.H. 開所13周年記念の特別な夕食およびミーティングは、なんとビール飲み放題。酔いもまわったところで最後にみんなで歌を歌ってお開き。

美国ユースホステル開所13周年記念

1984年9月26日、美国ユースホステルの開所13周年記念日に宿泊しました。その日の特別な夕食およびミーティングは、なんとビール飲み放題。プレイベントの運動会に参加するなど多くのホステラーが連泊して初対面ではなかったため、盛り上がりました。美国 Y.H. に泊まったことがある人に懐かしく見てもらえれば幸いです。

美蔓パノラマパークからは十勝平野の段丘と遠くに十勝のやまなみが見えるのですが、曇り空なのか雨なのか、それとも明暗差が大きくて白飛びしたのか真っ白で、十勝のやまなみは全く見えません。

十勝の田園風景「美蔓パノラマパーク」

道入りのほとんどはフェリーで苫小牧だったので、道東へ行く場合、日高国道(国道237号)と樹海ロード(国道274号)で日高山脈を越えた後、国道38号ではなく道道735号(現在の国道274号)を走ることが多かったです。その道道の途中にあった駐車スペースが「美蔓パノラマパーク」。ここでよく休憩しました。