なぜ早朝に東雲湖へ行くことにしたかというと、前日は然別湖の北岸にある国設然別湖畔野営場でテントを張ったから。仙台からフェリーに乗り、昼前に苫小牧着。知床に行く予定でしたので、1日目は帯広近辺で泊まり。陽が沈む前のテント設営は鉄則。

初めて東雲湖に行った1984年10月。その時のツーリングでは、季節を考慮すればキャンプという選択肢は無く、革ツナギに革ジャンパーという普通のライダーの恰好。今回は夏だし、観光客があまり行かないようなところを歩きたかったので、街乗りの恰好。2回目の東雲湖は、歩きの練習みたいな感じ。

標高約800[m]。8月の曇り空の朝、暑くない。歩いても暑くない。太陽が出ていればもう少し映える写真になったと思いますが、押すだけカメラなので仕方がありません。実際は、もっと澄んだ空気感のある東雲湖でしたよ。

東雲湖西側ガレ場に現れたエゾシマリス

湖の西側斜面ガレ場(多くの岩が斜面を流れているかのようにゴロゴロしている独特な地形)にはナキウサギが生息しているらしいのだが、今回も見ることはできませんでした。同じガレ場に生息している「お隣さん」のエゾシマリスがチョロチョロしているのみ。

横から見たエゾシマリス - 1987年
東雲湖西側ガレ場の岩のひとつにエゾシマリス。植物に長い尾をからめて後ろ脚で立ち、前脚で紙を丸めたものを持っている。

焦点距離が1.5[m]から無限遠の OLYMPUS XA-1 で撮影して、エゾシマリスがボケていることから、1.5[m]以下の距離まで寄っていると思う。おにぎりを包んでいた紙を丸めたものを持って興味津々に匂いを嗅いでいるが、木の実じゃないから巣に運ばないでね。最後は興味が無くなったのか、ポトリ。見ていて飽きないシマリス観察なのでした。1987年8月11日撮影。

正面から見たエゾシマリス - 1987年
植物の中で正面を向いて立っているエゾシマリス。左右の頬袋は膨らみ、これから巣穴に戻って食事の時間でしょうか。

北海道にいるシマリスはシベリアシマリスの亜種、エゾシマリスとのこと。本州以南には生息しておらず、見たとしたら移入したチョウセンシマリスが野生化したものらしい。ところで、ここのエゾシマリスは警戒心ゼロ。正面から見ると頬袋が膨らみ、顔が大きくなっている。キョトンとしてカワイイ。どんな食べ物を貯め込んでいるのでしょうかね。1987年8月11日撮影。

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1984年10月、扇ヶ原を見下ろす展望台から十勝平野を望む。太陽の光がいかにも秋らしく、澄んだ空気、青い空と雲。扇ヶ原の先に続く十勝平野は、ただただ広い。

十勝平野を一望「扇ヶ原展望台」

1984年10月5日、西ヌプカウシヌプリと東ヌプカウシヌプリの南山麓に広がる「扇ヶ原」に通された鹿追糠平線を走る。標高を上げても視界は両脇の木々に邪魔され、眺めが良い場所は扇ヶ原展望台くらい。それは川と火山によって作られた扇状地の扇の要に近いところにあって、十勝平野や日高山脈を一望する絶景となるかは天気次第。

東雲湖は周囲約800[m]の小さな湖、別名「東小沼」。雲はあるが青空が見える。青色の湖面の一部が茶色に見えるのは、湖内に植物が生えているから。対岸はクマザサの丘で草原のように見える。木々の葉は茶色になるか落ちている。緑の木はマツだろう。

北海道三大秘湖「東雲湖」

1984年10月5日、然別湖湖畔の道を歩いて東雲湖に行きました。途中で然別湖を走る観光遊覧船が見えましたが、船着き場に降りた人はいなかったようで東雲湖を独り占め。後になって船着き場は撤去され、東雲湖へのアプローチは徒歩か、カヌーなどの人力の船+徒歩の二択。秘湖に相応しい「東小沼」でした。

10月の雨は、阿寒富士と雌阿寒岳の山頂付近で雪に変わっていたが、麓のオンネトーの湖岸はいい感じに紅葉している。水深が浅い手前から奥へと目を向けると、湖水の色が澄んだ無色透明から独特なブルーへと変化しているオンネトー。

北海道三大秘湖「オンネトー」

北海道三大秘湖は、支笏湖の近くのオコタンペ湖、然別湖の近くの東雲湖、そして阿寒湖の近くにあって「観光バスで乗り付けるからな(やれやれ)」みたいに揶揄されていたオンネトー。初めて訪れた1984年10月、阿寒富士と雌阿寒岳の山頂付近は雪を冠り、その麓の湖周辺は紅葉し、誰もいないオンネトーは正に秘湖だった。

1987年8月、鹿追町から士幌町へ向かう直線道路で、バイクを反対車線に停めて士幌町方向を撮る。道の両側は農地と防風林が交互に現れ、道の先は丘を越える風な高低差があるように見える。

鹿追町と士幌町の間の「直線道路」

国道274号の鹿追町と士幌町の間の「直線道路」を初めて走ったのは、1984年10月のツーリングで、北海道道35号の時代。この道と足寄国道、阿寒横断道路を使って弟子屈町に行きました。その後も、沿道に美蔓パノラマパークがある道道735号と道道35号が接続して国道274号に昇格した区間は、日勝峠越え道東ルートとしてよく利用したものです。