川と火山によって作られた「扇ヶ原」からの眺望

はじめに
林の木を切って鹿追糠平線が通されたからか、両脇の木々に視界を邪魔されます。眺めが良い場所は、扇ヶ原展望台くらいです。十勝平野や日高山脈を一望する絶景となるかは天気次第。展望台は「扇ヶ原」の標高が高い方、扇の要に近いところにあるので眺望が開けているのですね。

国道274号から道道85号に入り、川と火山によって作られた扇状地の西側をダラダラと上って行きます。西ヌプカウシヌプリの登山口近く、扇ヶ原を見下ろす展望台に寄りました。太陽の光がいかにも秋らしく青い空と雲。扇ヶ原の先に続く十勝平野は、ただただ広い。1984年10月5日撮影(オリンパス XA-1)

扇が原展望台からの眺望 - 1984年秋

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上の写真は、道道85号の現道にある扇ヶ原展望台から撮ったものではなく、記憶に間違いが無ければ、現展望台から南西に約400[m]、標高で約90[m]低いところにあった旧道の展望台からのものだと思います。丸太に鹿追町の町章と「扇が原展望台」という文字が彫られていました。

扇ヶ原展望台から西ヌプカウシヌプリを左回りに走っていくと、西ヌプカウシヌプリと東ヌプカウシヌプリの間の少し開けた感じがするところに出ます。ピークの白樺峠を越え、駒止湖のあたりを通過している時に雪が降ってきました。雲は出ていますが陽射しもあり、一瞬です。

このツーリング中に防寒対策として買ったタイツとトレーナーの購入場所は、ずっと富良野だと思い込んでいました。最近、旅の資料を漁っていたらイトーヨーカドー帯広店のレシートが出てきて、記憶違いだったことが判明。当時、富良野に「デパート」と言われるような商業施設は無かったですよね。

東雲湖に行こうか迷ったものの、寒いのはバイクに乗っている時だけで歩くのは問題ありません。鉈なんか持ってきてないし、熊との遭遇が最も不安でしたが、秋の東雲湖は行く価値ありです。

夏の扇ヶ原からその先に続く十勝平野。扇ヶ原に陸上自衛隊然別演習場の施設らしきものが確認できます。その先の十勝平野は、圃場と防風林が霞がかかったように見えていますが、シャッターを押すだけの簡単カメラで撮ったせいです。1987年8月撮影(オリンパス XA-1)

扇ヶ原展望台からの眺望 - 1987年夏

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約70万年前、日高山脈南部や北部、十勝北部の石狩山地が激しく上昇し、露出した岩盤は長い時間をかけて砕け、石(れき)になりました。上昇した山地から下る川の流れは急なため、小さな石(れき)や大きな石(れき)をも下流に流し出します。

平地に入ってきた川の流れは遅くなり、大きな石(れき)から流されなくなって溜まっていきます。川は流れを変えながら石(れき)を広範囲に堆積させた扇状地をつくり、十勝平野の原形ができました。川は石(れき)だけでなく、土砂も流し出したことでしょう。数十万年の間の出来事です。

約30万年前以降の数万年前から1万年前くらいの火山活動で、「扇ヶ原」の扇の要あたりに新期然別火山群が現れました。いくつもの溶岩ドームが生まれ、成長した火山がここを流れる川を堰き止めたために然別湖ができ、川は西ヌプカウシヌプリの北側から西側へ回り込むように流れが変わりました。

新期然別火山群の噴火活動では、溶岩ドームが崩壊するなどして、溶岩の破片や火山灰などの噴出物と火山ガスや空気などの気体が混じり合った火砕流が扇状地に沿って流れ下ったと考えられます。上の写真で、陸上自衛隊然別演習場の盛り上がっているところが流れてきた火山噴出物かもしれません。

「扇ヶ原」は、川によって作られた扇状地の上を火山の噴火活動の火砕流による堆積物が覆った珍しい場所、ということのようです。

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