昔は「オコタンペ湖」の水際まで歩いて行くことができた

はじめに
1984年夏、オコタンペ湖登山口から歩いて湖水際まで下りました。後年、登山道は、自然保護の観点から整備されずに忘れ去られました。道道78号支笏湖線はほぼ全線が通年通行止になっており、展望台から湖面を容易に眺めることもできず、いよいよ「秘湖」らしくなってきました。

国道453号から道道78号支笏湖線に入って約2.4[km]のところに展望台があります。オコタンペ湖を気軽に眺めることができる場所はここだけなのですが、湖の一部しかみえません。湖面は、周りの原生林の色を映しているかのような藍色というか独特な青色をしていました。この後、湖水際まで下りてみました。1984年8月27日撮影。

展望台から見た「オコタンペ湖」- 1984年

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1984年当時、支笏湖湖畔で手に入れた観光パンフレットには、オコタンペ湖の水際まで下りる方法と登山ルートの地図、登山口の写真が載っていました。

湖水際まで、イザ登山! 展望台からオコタンペ湖を眺めたら、誰だって、湖水の美しさに心が奪われます。恋心ついでに、登山ルートをたどって湖岸に降りてみましょう。途中で湖面が見えた瞬間は、きっと生涯忘れられないはずです。- 野生と出会う空の旅’83 千歳 支笏湖 / 千歳観光連盟

昭和的なちょっと恥ずかしい言葉使いは気にしないで、湖水際まで下りるのに登山するってどういうこと?と思われるかもしれません。支笏湖西側湖岸の奥潭まで船で渡り、そこからオコタンペ川に沿ってオコタンペ湖まで登山をするという遠足が地元の小学校で行われていたそうです。

オコタンペ湖の湖面標高は支笏湖より約370[m]高く、オコタンペ川は、この高さを約3.7[km]で支笏湖へ注ぐ急流です。平均勾配が約10[%]なので、川沿いの小道も同じように急な上り坂だったと思います。

観光パンフレットに載っていた登山口は、オコタンペ橋のたもとに案内板があったので、すぐにわかりました。橋から見上げるオコタンペ川の上流部は、川が滝のように流れ落ち、その両側は深く切り立っていて渓谷の様相、というか壁のようにしか見えません。

谷の右側は約2000年前の恵庭岳噴火で流れ出した溶岩(オコタンペ溶岩)で、この溶岩が谷の左側となる火山岩に到達し、ダムのように川を堰き止め、オコタンペ湖を誕生させたことになります。

オコタンペ湖への登山道は、谷の左側の「ダム」を標高差で約130[m]登って約50[m]下るのですが、傾斜がきつくてサンダルで登ったことを後悔しました。

湖水際に平地は無く、山の斜面がそのまま湖に没していました。斜面の木々と湖面から出ている木々に阻まれて、水際を右にも左にも移動できません。サンダル履きだったので気にせず水に入り、湖面をバックに木に座っているところの写真などを撮りました。間近で見ても湖面は独特な青色ですね。1984年8月27日撮影。

湖水際から見た「オコタンペ湖」- 1984年

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廃道や旧道を訪ねる動画などを目にすると、つい観てしまいます。道道78号支笏湖線の国道453号から奥潭ゲートまでは、2014年9月から通行止になるも2017年5月に解除、2020年6月から再び通行止となり、廃道のように荒れている区間もあるようです。

落石の恐れ、集中豪雨による影響、法面崩落。これらの復旧工事は可能かと思います。奥潭ゲートから先の美笛キャンプ場ゲートまでは土砂崩れのため1997年以降通年通行止なので、奥潭で行き止まり。道道78号支笏湖線を持続的に維持していくだけの理由付けが難しくなっているのかもしれません。

奥潭に行っても、宿泊施設や野営場は通行止になる前から既に閉鎖。オコタンペ湖登山道は整備されず、登山口の案内板も撤去。展望台から見えるオコタンペ湖は一部だけですが、恵庭岳や周辺の山に登れば全部見えます。自分の足を使って行かなければ見ることは叶わない。「秘湖」なのですから。

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