川に削られないで残った扇状地、美蔓の台地からの眺望

はじめに
道入りのほとんどはフェリーで苫小牧だったので、道東へ行く場合、日高国道(国道237号)と樹海ロード(国道274号)で日高山脈を越えた後、国道38号ではなく道道735号(現在の国道274号)を走ることが多かったです。その道道の途中にあった駐車スペースが美蔓パノラマパーク。

本来なら日高山脈が見えるはずなのに、曇り空なのか雨なのか、それとも明暗差が大きくて白飛びしたのか真っ白です。残念。美蔓パノラマパークは「美蔓台地」の十勝川の側にあって、十勝川の方の段丘を見下ろす形になっています。1987年8月撮影(オリンパス XA-1)

美蔓パノラマパークからの眺め - 1987年

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写真右奥の清水町市街から国道274号を使って写真撮影地の美蔓パノラマパークに来た場合、佐幌川や十勝川を越えながらいくつかの階段状の丘(段丘)を走ることになります。段差は、数メートルだったり数十メートルだったりいろいろです。

普通はそんなことを意識して走らないと思いますが、川の両側の平らなところから坂を上がると、また平らなところを走ることになります。坂を下って、また平らなところ。十勝川を渡り、坂を上りきる手前に美蔓パノラマパークがあります。

美蔓パノラマパークを過ぎて坂を上りきった平らな「面」は、美蔓台地(美蔓面)と呼ばれます。約70万年前に日高山脈北部や十勝北部の石狩山地が激しく上昇し、流れが急になった川によって流されてきた石(れき)の地層が現在まで残っている古い扇状地面です。

山地から十勝の平地に入ってきた川の流れは遅くなり、大きな石(れき)から流されなくなって溜まっていきます。川は流れを変えながら石(れき)を広範囲に堆積させて扇状地をつくり、約80万年前に湿原だった十勝中央部は埋め立てられ、十勝平野の原形ができました。

扇ヶ原も美蔓台地と同時代の石(れき)が流されてきてできた扇状地です。約30万年前以降の数万年前から1万年前くらいの火山活動で、扇の要あたりに現れた新期然別火山群による火砕流の堆積物が扇状地を覆います。その場所は、陸上自衛隊然別演習場になっています。

新期然別火山群にいくつもの溶岩ドームが生まれ、成長した火山がヤンベツ川を堰き止めたため、然別湖ができます。然別湖から流れ出るトウマベツ川(然別川)は、西ヌプカウシヌプリの北側から西側へ回り込むように流れが変わり、美蔓台地の東側を削って段丘をつくりました。

いかにもわかっている風ですが、高校で地学の科目が無かったので段丘(河岸段丘)という言葉は『ブラタモリ』で知りました。十勝の平野や川ができるまでを読んで、地理院地図の色別標高図で土地の凸凹を確認し、ストリートビューで国道274号沿いを見て、脳内で数十万年を高速再生しました。

美蔓パノラマパークから眺めたような段丘地形で十勝平野はできているのですね。

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